火災警報器について

住宅用火災警報器を設置しましょう

住宅火災の死者を減らすために消防法が一部改正され、全ての住宅に住宅用火災警報器の設置が義務付けられました。

住宅用火災警報器の取り付け場所は、寝室の天井または壁面、寝室が2階などの場合は、寝室がある階の階段の踊り場の天井または壁面に煙式の住宅用火災警報器を設置します。
なぜ寝室に設置するのかというと、近年の住宅火災での死者の発生状況を経過別に見ると、最も多いのは「逃げ遅れ」によるもので、全体の6割を占めています。
また、時間帯別に見ると、火災件数は起きている時間帯が最も多い一方で、火災死者数は就寝時間帯の方が多くなっています。
つまり、就寝時間帯は昼間に比べて人命の観点で危険性が高いのです。

そのため、必要最小限で効果の高いと考えられる場所として、寝室に設置することとされました。

また、寝室が2階にある場合などでは、階段の踊り場にも設置することとされています。これは、階段が火災による煙の集まりやすい場所であるとともに、2階などで就寝している人にとっては、ほとんど場合唯一の避難経路となるからです。

どのくらいの効果があるかというと、消防庁において実際の住宅火災における被害状況を分析したところ、住宅用火災警報器が設置されている場合は、設置されていない場合に比べ、被害状況が概ね半減した結果となりました。
また、日本に先立って義務化を進めたアメリカでは、1970年代後半には火災によって約6,000人の死者が発生していましたが、住宅用火災警報器の普及率の上昇に伴って死者数が減少し、普及率が90%を超えた近年では死者数がピーク時から半減(約3,000人弱)という効果が現れています。

大切な家族とご自身のためにも、住宅用火災警報器を設置しましょう。

他にも、住宅火災による死者の発生防止対策の要点について取りまとめた、「住宅防火 いのちを守る 7つのポイント」というものがあります。

いのちを守る 7つのポイント